お知らせ
七宝焼きのアクセサリーをつくろう
4月9日(土)に、「七宝焼きのアクセサリーをつくろう」を開催しました。
講師は、日陶科学株式会社の佐宗真由美さんです。
今回は、金属の上に重ねた絵の具を800℃で焼くと、あっという間にガラスになる釉薬のひみつを体験しながら、素敵なアクセサリーを作ります。
絵の具を塗る銅版の形と最後に取り付けるアクセサリーの部品を選び、絵の具の塗り方を教わったら、製作スタート!
使用するのは七宝絵の具です。色のついた細かいガラスの粉のようなもので、水とフノリを混ぜて使う、特殊な釉薬です。
※ フノリ(布海苔、布糊)・・・海藻の一種。煮溶かしてペースト状にして使う。
![七宝焼き1](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/46564095e231f69bb86fc97f314e2753.jpg)
![七宝焼き2](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/199218ab34957829905ad9a7050f3e01.jpg)
七宝絵の具は塗り残しがあるとひび割れ、塗りすぎると流れてしまうため、慎重に作業します。
「七宝絵の具って色んな色があるんだ!銅版の形によって、透明色と不透明色を使い分けるんだね」
「色の出方は塗り方によっても変わってくるんだって!」
「真ん中に少し多めにのせて、それを伸ばしていくと上手に塗れるね」
色を塗り終わったら、塗りムラがないかなどを先生にチェックしてもらい、続けてビーズをのせていきます。
焼いた後の仕上がりを想像しながら、子どもたちは自分なりのデザインを作っていきます。
![七宝焼き3](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/634d48ba8a8439ef3f434ea708470274.jpg)
![七宝焼き4](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/fc4bdd35464651ff43250424eea13cb6.jpg)
作業を終えたら、作品を炉の上にのせてよく乾燥させ、800℃の炉に入れて焼成します。
焼成後作品が完全に冷めるまでの間に、七宝焼きの歴史や製作工程について、クイズで楽しく学びました。
七宝焼きの歴史は古く、紀元前エジプトのツタンカーメン王の黄金のマスクにも使われています。また『尾張七宝』といって、あま市七宝町をはじめとした地元尾張の伝統工芸でもあります。
「七宝焼きって歴史あるものなんだ!工芸品が町の名前になるくらい、製造が盛んだったんだね!」
作品が冷めたら、選んでおいたアクセサリー部品を最後に付けてもらい完成です♪
![七宝焼き5](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/6b53f06e5994fc9438201831a3a028cc.jpg)
![七宝焼き6](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/c44c483dd57740e6c9e14fa0b6abdb5c.jpg)
![七宝焼き7](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/55fe92fefd25e2acba6f54ffa550040a.jpg)
![七宝焼き8](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/280110202b12b7c2deb9254c3d2dc1b7.jpg)
「表面がツルツルピカピカになったよ!」
絵の具の中のガラス粉が高温で溶けて金属に貼りつき、ガラス質に変化します。
「化学変化って面白いね!」
みんな各々色の組み合わせやビーズの配置を工夫して、個性豊かな作品ができあがりました。「七宝」の名の通り、まるで宝石のような輝きに子ども達は大満足です。
当館に展示の「トヨダAA型乗用車」「G1型トラック」のエンブレムにも、実は七宝焼きが使われていたことが分かっています。色合いについても、可能な限り当時に近いものを目指して復元されています。ぜひ立ち寄って見学してくださいね♪
![七宝焼き9](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/2e9b97d02808d46799e3dfe4b04cbd71.jpg)
![七宝焼き10](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/4779318b91f9481114ba8b22b28b0425.jpg)