お知らせ
暗くなると光るクリスマスツリーをつくろう
12月21日(日)に、「暗くなると光るクリスマスツリーをつくろう」を開催しました。
講師は、愛知工業大学 電気工学専攻の中野寛之先生です。愛知工業大学では、オープンカレッジ 名古屋キャンパス公開講座を開催しており、中野先生は「少年少女のための講座」でロボット教室や、科学・ものづくり教室の講師もされています。
今回は、光センサ回路を組み込んだ、華やかなクリスマスツリーをつくります。クリスマスが近いこともあり、講師はサンタの格好でお出迎えです!楽しい雰囲気ですね♪
まずは、暗くなると光る電子回路の仕組みについて講師から説明がありました。ポイントとなる部品は照度センサ、トランジスタ、LEDの3つです。
※照度センサ・・・光が当たると抵抗値が小さくなって電流が流れるようになり、暗くなると抵抗値が大きくなって電流が流れなくなるセンサ
※トランジスタ・・・小さな電気信号を大きな電気信号に変える素子
LEDについては、日本人3人が青色LEDでノーベル物理学賞を受賞して大きな話題になりましたね。決まった方向に電流を流すと発光する電子部品です。
![14クリスマス①](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/cc23ac605cc48be97e917fa400167cea.jpg)
![14クリスマス②](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/9bfd16dd0b24733c418af39be9acea56.jpg)
照度センサに一定以上の光が当たっている時、電流は照度センサのある通り道をそのまま流れます。しかし、暗くなるとそこは抵抗値が大きくなるため、抵抗値が小さい別の通り道に電流が流れていきます。その別の通り道にトランジスタとLEDが配置されていることにより、増幅した電流がLEDに流れ、発光するのです。
原理が理解できたところで、いよいよ作業開始です。まずは部品の先端をニッパーで切ったり、電池ボックスに両面テープを貼るなど下準備をします。
![14クリスマス③](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/90ecd38ad5c0f00b2371471a8ae73857.jpg)
![14クリスマス④](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/4c0c0b1f33860cd6f3752c8fd4dc1adf.jpg)
続いて、目印となる数字と記号を見ながら、ブレッドボードに部品を差しこんでいきます。
※ブレッドボード・・・はんだ付けをしなくても簡単に電子回路が作れる道具
トランジスタ、ICオルゴール、4つの抵抗、照度センサ、2本のジャンパー線を、1つずつテキストで確認しながら差しこみます。正しい向きのある部品も多いため、間違えないように気をつけます。
※抵抗・・・回路に流れる電流を制限するための電子部品
![14クリスマス⑤](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/b137155242b382b3b3f6da73ff1e967d.jpg)
![14クリスマス⑥](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/4abea9a04972d9e086ce6d2047225ebc.jpg)
![14クリスマス⑦](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/33ed92e677d297caa5c018b72b62eea1.jpg)
![14クリスマス⑧](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/773622ae80f6ea6d2b5822658c89c10d.jpg)
真ん中にパイプが付けてある丸い木の台は、パイプの短い方を下にしてプラスチック箱の大きな穴の上に貼りつけます。ツリーの真ん中を通っているパイプに上から7色LEDの線を通し、線の先に同じ色のリード線をつなぎます。根元の長さをそろえて光ファイバーを束ね、ツリーのパイプの一番下にセロテープで固定します。それらを木の台のパイプに上から通し、しっかりと押しこんでツリーを立てます。
![14クリスマス⑨](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/23a7a97671d4fe830309451ad74520eb.jpg)
![14クリスマス⑩](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/9cfff6357b3c8122941f9f605b5e5184.jpg)
![14クリスマス⑪](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/b97dc4f68f9ec3a22844890416e770c6.jpg)
![14クリスマス⑫’](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/9eb08fc906994c92699068b6430e74ae.jpg)
光ファイバーを1本ずつツリーの根元から差しこみ、全体に散らばるようにすき間から出していきます。
十分に散らばったら箱を裏返し、今度は青色LEDの先を下からパイプに入れます。上から押しこんだ光ファイバーがLEDの先に当たるように調節したら、LEDの線は箱に空いた小さな穴から外に出しておきます。箱の上に電池ボックス、圧電スピーカを貼りつけたら、部品の線をすべて、同じく箱に設置したブレドボードの決められた穴に差しこみます。
![14クリスマス⑬’](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/9597df304f1e5a9376c5b5eda7f11896.jpg)
![14クリスマス⑭](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/e1dfa50de19927ca7f7b40c527b2e8ee.jpg)
![14クリスマス⑮](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/22007b3854cac5223d5f9c7200624126.jpg)
![14クリスマス⑯](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/6110a3a94eaa509de453b4159522f768.jpg)
「試しに電源を入れて、照度センサを指でふさいでみよう!LEDが光るはずだよ♪」
講師の言う通りにすると、LEDはしっかりと発光し、ICオルゴールの音も鳴りだしました。正しく電子回路がつくれていたことにホッとする子ども達。照度センサを指でふさいだり、離したりを楽しそうに繰り返します。
ここからは、余った時間でツリーを自由にデコレーションして、自分だけのオリジナル作品に仕上げます。星形にカットしたスポンジをツリーのてっぺんのLEDに取りつけたり、モールや綿を使って全体を飾ったり・・・。長く飛び出た光ファイバーも、ツリーに合わせ短く切って整えます。
![14クリスマス⑰](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/9fca7e14d6660f07cf9e31680b5b212f.jpg)
![14クリスマス⑱](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/5763a69a2befe733703506b4fbc9c532.jpg)
![14クリスマス⑲](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/1f177ca1aede76706271301a5fea34f9.jpg)
![14クリスマス⑳](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/3e358f0f046cddd51ab4dc591d6f375e.jpg)
せっかくなので最後に、会場を真っ暗にした状態でツリーを観賞しました。すべての照明を消すと、みんなのツリーは美しく光り、会場内は幻想的な空気に包まれます。光ファイバーから放たれる青い光、ツリーのてっぺんで次々に色を変えながら灯る7色LEDの光が、それぞれ本当にキレイで思わず見とれてしまいますね♪
ブレッドボードに差しこんだ抵抗の1つ、半固定抵抗を調整することで、LEDが光り出す暗さの度合いを自由に変えることも可能です。
※半固定抵抗・・・回転部をドライバーで回せば抵抗値が変えられる抵抗
クリスマスに大活躍しそうなアイテム。ぜひ長く使ってくださいね☆
![14クリスマス⑳’](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/692c61a7f73569c6ca4f3cc0435a6352.jpg)
![14クリスマス⑳”](https://www.tcmit.org/wp-content/uploads/796f6ba3367d1598a6838c4e0edf43a4.jpg)